
以前は来店や面談が前提のファクタリング会社が大半でしたが、現在は審査から契約までオンラインで完結できる会社が増えています。
地方や離島からでも同じ条件で申し込めるようになった一方、担当者に会わずに契約するため、相手を見極める必要があります。
この記事では、来店不要のファクタリング会社を選ぶときに確認すべき点と、来店型が向いている場面を整理します。

来店不要と来店型の違い
| 項目 | 来店不要(オンライン完結) | 来店型・出張型 |
|---|---|---|
| 申し込み方法 | Web、メール、電話 | 来店または出張面談 |
| 対応エリア | 全国 | 会社の周辺エリア中心 |
| 審査までの時間 | 最短数時間から即日 | 面談の日程調整が入る |
| 書類提出 | 画像、PDF | 原本の持参を求められる場合がある |
| 契約 | 電子契約 | 押印、郵送を求められる場合がある |
| 印紙代 | かからない | 契約金額によってかかる |
| 向いている場面 | 地方、急ぎ、少額、初回 | 高額、債権の内容が複雑な場合 |
電子契約なら印紙代がかかりません。契約金額によっては数千円から数万円の差になります。手続きの流れはオンライン完結のファクタリングに、5工程のどこがオンラインになるかをまとめています。
来店不要の会社を選ぶ3つの確認点
実際に訪問しないぶん、相手の情報は自分で確認する必要があります。
商号、代表者名、所在地、電話番号、設立年。これらが確認できない会社は候補から外します。法人番号公表サイトで商号と所在地を照合することもできます。
② 手数料と必要書類が事前に示されるか
手数料の目安、必要書類、審査の流れがサイトに書かれているか。審査が終わるまで手数料を開示しない会社は避けてください。
③ 償還請求権の有無が明記されているか
売掛先が支払わなかった場合に利用者が返済する契約は、実質的な貸付にあたる可能性があります。契約書に「償還請求権」「買戻し」の語がないか確認してください。
③がとくに重要です。ファクタリングは売掛債権の売買なので、売却後の回収リスクはファクタリング会社が負うのが原則です。この点は手形割引との違いで詳しく扱っています。
公的な名簿で確認する方法はありません
ここは誤解されやすい点なので、はっきり書いておきます。
ファクタリングは貸金業ではないため、貸金業登録のような公的な登録制度がありません。金融庁や財務局に届出をする仕組みもなく、「登録番号を確認すれば安全」という判断はできません。
免許制でも登録制でもないことが、この業界に質の低い業者が紛れ込む理由です。だからこそ、上の3点を自分で確認する必要があります。
逆に、ファクタリングを装いながら実質的な貸付を行っている業者は、貸金業登録が必要になります。分割返済や償還請求権を求められた場合は、貸金業登録の有無を金融庁の登録情報検索で確認する意味があります。
24時間受付でも、入金は営業時間内
来店不要の会社の多くは、Webからの問い合わせを24時間365日受け付けています。ただし受付と処理は別です。
| 工程 | 対応時間 |
|---|---|
| 問い合わせ・申し込み | 24時間365日 |
| 書類のアップロード | 24時間365日 |
| 審査 | 営業時間内(平日中心) |
| 契約 | 営業時間内 |
| 入金 | 銀行の営業時間内(15時が目安) |
夜間や休日に申し込んでも、審査が始まるのは翌営業日です。当日中の入金を目指すなら、午前中に申し込みと書類提出を終えている必要があります。詳しい時間割は即日ファクタリングにまとめています。
土日祝の扱いは会社によって差があります。審査まで対応する会社もあれば、問い合わせの受付だけという会社もあります。ファクタリングの土日・祝日・24時間対応を参照してください。
月末月初は申し込みが集中します。締切に余裕を持って動いてください。
申し込み前に準備しておくもの
書類が揃っていないと、来店不要でも時間がかかります。むしろ、やり取りが往復するぶん対面より遅くなることがあります。
| 書類 | 確認しておくこと |
|---|---|
| 請求書 | 金額、売掛先名、入金予定日が読み取れるか |
| 通帳の入出金明細(直近3〜6か月) | 直近まで記帳されているか。ネットバンキングのPDFでも可 |
| 代表者の本人確認書類 | 有効期限内か。運転免許証、マイナンバーカード |
| 決算書(求められる場合) | 申込金額が大きいときに必要になることがある |
スキャンでもスマートフォンの撮影でも構いませんが、斜めから撮影した、影が入っている、金額が読み取れないといった画像は差し戻しになります。明るい場所で真上から撮ってください。
必要書類の詳しい解説はファクタリングの必要書類と注意点にまとめています。会社によって求めるものが違うため、申し込み前に確認しておくと往復が減ります。
審査が止まりやすい原因
- 請求書の金額と通帳の入金額が一致しない(振込手数料が引かれている、複数の請求をまとめて入金されているなど)
- 通帳が直近まで記帳されていない
- 売掛先との取引が初回で入金履歴を示せない
- 請求書の入金予定日が数か月先
該当する場合は、あらかじめ説明を添えて提出してください。確認のやり取りが1往復減ります。
来店型・出張型が向いている場合
すべてのケースで来店不要が有利なわけではありません。
| こういう場合 | 理由 |
|---|---|
| 買取金額が大きい | オンライン完結型は上限を設けていることが多い |
| 出来高請求や注文書で相談したい | 建設業のように債権の形が特殊な場合、口頭のほうが早い |
| 複数の請求書をまとめたい | 運送業のように売掛先が分散している場合の扱いを相談したい |
| 他社で断られた経験がある | 事情を説明する余地がある |
| 初めてで手順に不安がある | 担当者に確認しながら進められる |
また、来店不要をうたっていても債権譲渡登記を求められると司法書士とのやり取りが発生します。この場合、完全にオンラインでは終わりません。登記の要否は債権譲渡の対抗要件とあわせて確認してください。
手数料は来店不要のほうが高いのか
必ずしも高くなりません。オンライン完結型は審査の自動化で事務コストを抑えているため、対面型より低い会社もあります。
手数料の目安は2社間で8%から18%程度、3社間で1%から9%程度です。これは契約方式による差であり、来店の有無で決まるものではありません。詳しくはファクタリングの手数料の相場を確認してください。
電子契約なら印紙代がかからない分、総額では有利になることもあります。比較するときは手数料率ではなく、諸経費を差し引いた後の入金額で並べてください。ファクタリングの相見積もりに、条件の揃え方をまとめています。
よくある質問
来店不要のファクタリングは地方でも利用できますか
利用できます。オンライン完結型は全国対応が基本で、書類もスキャンやスマートフォンの撮影で提出できます。離島を含め、近くにファクタリング会社がなくても条件は変わりません。
来店不要で即日入金は本当に可能ですか
書類が揃っていて午前中に申し込めば可能です。ただし入金は銀行の営業時間に依存するため、15時を過ぎると翌営業日になります。夜間に申し込んだ場合、審査が始まるのは翌営業日です。
オンライン完結型は手数料が高くなりますか
必ずしも高くなりません。審査の自動化で事務コストを抑えている会社もあります。手数料を決めるのは契約方式、売掛先の信用力、買取金額、入金予定日までの期間であり、来店の有無ではありません。
スマホだけで申し込みできますか
多くの会社で可能です。請求書、通帳、本人確認書類をスマートフォンで撮影してアップロードし、電子契約で署名する流れです。画像が不鮮明だと差し戻しになるため、明るい場所で真上から撮影してください。
来店不要のファクタリングで悪質な業者を見分ける方法は
会社概要が非公開、手数料を審査完了まで開示しない、審査前に保証金や手数料を求める、契約を急かして内容確認をさせない、償還請求権ありの契約や分割返済を提案してくる。これらに当てはまる会社は避けてください。なおファクタリングには公的な登録制度がないため、登録番号での確認はできません。
個人事業主やフリーランスも来店不要で申し込めますか
申し込めます。オンライン完結型は個人事業主に対応している会社が多く、少額から相談できます。ただし法人のみを対象とする会社もあるため、申し込み前に確認してください。詳しくは個人事業主向けおすすめのファクタリング会社とフリーランスのファクタリングを参照してください。
契約書は電子契約になりますか
来店不要の会社では電子契約が基本です。紙の契約書を作らないため印紙代がかかりません。ただし債権譲渡登記を行う場合は、印鑑証明書など紙の書類が必要になることがあります。
契約後にやることはありますか
2社間ファクタリングの場合、売掛先から入金があったら、その金額をファクタリング会社へ送金します。借入ではないため返済ではありませんが、送金の期日は契約で決まっています。入金管理は確実に行ってください。





