フリーランスのファクタリング【2026年版】フリーランス法の60日ルールと報酬債権の資金化

✅ この記事の結論【2026年版】
2024年11月施行のフリーランス法により、発注事業者には物品等を受領した日から60日以内のできる限り短い期間内で報酬を支払う義務が課されています。まず自分の取引がこのルールに沿っているかを確認してください。そのうえで60日でも待てない場合、業務委託契約に基づく請求書はファクタリングの対象になります。雇用契約に基づく給与は対象外です。単価が小さいため、少額に対応する会社を選ぶことになります。

納品は先月、報酬は翌月末。その間にサーバー代、外注費、機材の支払いが来る。フリーランスの資金繰りが詰まるのは、入金までの期間が長いのに、金額が小さくて借入も使いにくいからです。

ただ、2024年11月に法律が変わっています。支払いまでの期間には上限が設けられました。まずそこを確認したうえで、それでも足りない場合の手段を考える順序になります。

フリーランス法の報酬支払期日ルール(原則60日・再委託30日)
目次

フリーランス法で報酬の支払期日に上限ができた

2024年11月1日、フリーランス・事業者間取引適正化等法(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行されました。

この法律では、フリーランスに業務を発注する事業者に対して、次の義務が課されています。

📄 発注事業者に課される主な義務
① 取引条件の明示
業務の内容、報酬額、支払期日などを書面または電磁的方法で明示すること。

② 60日以内の報酬支払
発注した物品等を受領した日から起算して60日以内の、できる限り短い期間内で支払期日を定め、その期日までに支払うこと。

③ 1か月以上の業務委託における禁止行為
受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入や利用の強制などが禁止されます。

60日を超える支払期日を定めた場合、受領日から60日を経過した日の前日が支払期日とみなされます。「うちは支払いが90日サイトなので」という説明は、この法律の下では通りません。

再委託の場合は30日ルール

発注事業者が他社から受けた業務をフリーランスに再委託する場合、例外があります。

再委託であること、元の発注者の名称、元の発注者から自社への支払期日をフリーランスに明示していれば、支払期日は元の発注者からの支払期日から起算して30日以内で定めることができます。

この明示がない場合は、原則どおり60日以内です。取引条件の書面に「再委託」の記載があるかを確認してください。

対象になるのは誰か

フリーランス法でいう「特定受託事業者」は、従業員を雇用していない個人事業主、および従業員を雇用していない一人法人です。法人化していても、自分ひとりで事業を営んでいるなら対象になります。

制度の詳細は政府広報オンラインと、公正取引委員会のパンフレットで確認できます。

取適法との関係

2026年1月に下請法が改正されて中小受託取引適正化法(取適法)になりましたが、フリーランスが両方の法律の対象に該当する場合、原則としてフリーランス法が優先して適用されます。

取適法でも手形払いが原則禁止となっているため、報酬を手形で支払われるという事態は制度上想定されなくなっています。詳しくは期日現金手形割引との違いで扱っています。

それでも足りない場合にファクタリングが使えるか

60日以内に支払われるとしても、その60日を待てないことがあります。

業務委託契約に基づいて発行した請求書は売掛債権にあたるため、ファクタリングの対象になります。借入ではないので返済義務はなく、審査では自分の業績より発注元の信用力が見られます。

⚠ 対象になるもの・ならないもの
対象になる:業務委託契約に基づく報酬債権
請求書を発行して、発注元から事業者として支払いを受ける取引。

対象にならない:雇用契約に基づく給与
個人の給与を対象とする取引は貸金業に該当するとされており、当サイトでは扱っていません。

自分の契約が業務委託なのか雇用なのかは、契約書の名称ではなく実態で判断されます。指揮命令を受けて働き、給与として源泉徴収されているなら雇用です。

この線引きは、フリーランスにとって最も重要な確認事項です。業務委託であれば通常のファクタリングとして相談できます。

フリーランスが直面する固有の条件

条件影響対応
1件あたりの金額が小さい事務コストの比率が上がり手数料が高くなる少額対応の会社を選ぶ
発注元が1〜2社に偏る分散していないため回収リスクの評価が厳しくなる入金履歴の長さで補う
屋号なしの個人名で取引している事業実態の確認に時間がかかる開業届の控えや確定申告書を用意する
事業用口座を分けていない入出金の読み取りに時間がかかる事業用口座を開設する
契約書がなく発注がメールのみ債権の存在を示しにくいフリーランス法の取引条件明示を求める

このうち最後の項目は、フリーランス法が味方になります。取引条件の明示は発注事業者の義務なので、書面またはメール等での明示を求めることができます。明示された書面は、ファクタリングの申し込み時に債権の裏付けとしても使えます。

必要な書類はファクタリングの必要書類と注意点にまとめています。事業用口座と生活用口座が混在していると審査に時間がかかるため、早めに分けておくことをおすすめします。

手数料と手取りの考え方

フリーランスの案件単価では、手数料の影響が相対的に大きくなります。

たとえば報酬30万円を手数料10%で資金化すると、手取りは27万円です。3万円は経費として計上できますが、利益はその分減ります。

月の売上が数十万円規模なら、毎月使い続けると年間で無視できない金額になります。単発の資金ショートを埋める手段として使い、恒常的に足りないのであれば単価や支払期日の交渉に向かうほうが健全です。詳しくはファクタリングの手数料の相場を確認してください。

少額の請求書に対応している会社は限られます。少額でも即日で資金調達に対応するファクタリング会社の選び方100万円以下のつなぎ資金が参考になります。

会社選びと手続き

フリーランスの場合、来店や対面契約は現実的でないことが多いため、オンライン完結型が前提になります。スマートフォンで書類を提出し、eKYCで本人確認、電子契約で署名という流れです。

急ぎの場合は即日ファクタリングの時間割を確認してください。午前中に申し込みと書類提出を終えていないと、当日入金には間に合いません。

法人格の有無を問わず個人で事業を営んでいる場合の会社選びは、個人事業主向けおすすめのファクタリング会社に詳しくまとめています。

なお、報酬の支払いが遅れている、一方的に減額されたといった問題があるなら、資金化の前にフリーランス法違反の可能性を確認してください。公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省が所管しており、申出の窓口が設けられています。

よくある質問

フリーランスでもファクタリングを利用できますか

業務委託契約に基づく請求書があり、発注元との取引実績を示せれば相談できます。少額から対応している会社を選んでください。ただし法人のみを対象としている会社もあるため、申し込み前に確認が必要です。

報酬が60日を超えて支払われる契約になっています

2024年11月施行のフリーランス法では、受領日から60日以内のできる限り短い期間内で支払期日を定める義務が発注事業者に課されています。60日を超える期日を定めた場合、60日を経過した日の前日が支払期日とみなされます。ただし再委託で必要事項が明示されている場合は例外があります。

一人法人でもフリーランス法の対象になりますか

従業員を雇用していない一人法人は、フリーランス法の特定受託事業者に該当します。法人化していても対象です。

給与ファクタリングとは違うのですか

違います。雇用契約に基づく給与を対象とする取引は貸金業に該当するとされており、当サイトでは扱っていません。フリーランスの報酬は業務委託契約に基づく事業者間の債権なので、通常のファクタリングの対象になります。

契約書がなくメールでの発注だけですが利用できますか

発注内容と金額、支払期日が確認できる書面があれば相談できる場合があります。フリーランス法では取引条件の明示が発注事業者の義務とされているため、書面またはメール等での明示を求めてください。

発注元が1社しかありませんが審査に影響しますか

取引先が分散していないため、その1社の信用力に評価が集中します。発注元が安定した企業で、過去の入金履歴が継続していれば相談できます。通帳で入金実績を示せるよう準備してください。

屋号がなく個人名で取引していますが問題ありませんか

問題ありません。ただし事業の実態を確認するため、開業届の控えや確定申告書の提出を求められることがあります。事業用口座を分けておくと審査がスムーズになります。

フリーランスが相談できるファクタリング会社

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