午前に申し込んだのに、夕方になってまだ返事が来ない。聞いてみると、追加で出してほしい書類があるという。
審査の早さは会社ごとの差もありますが、実際に時間を食っているのは往復の回数です。会社側の条件と、自分の側で減らせる往復。この2つに分けて考えると、どこを短縮できるかが見えます。
この記事では、審査が早い会社に共通する条件と、申し込む前に揃えておくものを整理します。

審査が早い会社に共通する4つの条件
会社ごとに審査の体制は違いますが、早い会社には共通して備わっているものがあります。
| 条件 | なぜ早くなるのか |
|---|---|
| オンラインで完結する | 来店や郵送の工程が丸ごと消えるため |
| 必要書類を事前に示している | 後出しで求められる往復が起きないため |
| 2社間に対応している | 売掛先の承諾を待つ工程が入らないため |
| 受付時間と振込の締切が明示されている | 当日中に間に合うかを申し込む前に判断できるため |
このうち上の3つは、公式サイトを見れば申し込む前に確認できます。4つ目の締切だけは記載がないこともあるので、その場合は問い合わせの段階で聞いておくと確実です。オンライン完結のファクタリングと即日ファクタリングに、条件別の比較をまとめています。
逆に、会社の知名度や設立年数は審査の速さとは関係しません。大手だから早いとは限らず、体制が整っていれば規模が小さくても当日中に回ります。
審査で見られる4つのこと
ファクタリングは売掛金の売却であって借入ではないため、審査の見るところが融資とは違います。買い取った債権が予定どおり入金されるか、が中心になります。
| 見られること | 確認のしかた |
|---|---|
| 売掛先の信用力 | 企業規模や業態、過去の入金実績 |
| 請求書の実在性 | 発注書や基本契約、過去の取引記録との整合 |
| 入金の見込み | 通帳の写しで同じ売掛先からの入金履歴を見る |
| 二重譲渡でないこと | 他社への譲渡の有無、債権譲渡登記の確認 |
このうち、自社で先に用意できるのは2番目と3番目です。請求書だけを出して、あとから発注書や通帳の写しを求められる往復が、時間を一番食います。ファクタリングの必要書類を先に揃えておくと、ここが短縮できます。
自社の業績はどこまで見られるか
全く見ないわけではありませんが、判断の中心にはなりません。自社が赤字決算や債務超過であっても、売掛先からの入金が見込めるなら相談できる場合があります。
ただしすべての会社が同じ基準ではなく、税金や社会保険料の滞納がある場合は扱いが分かれます。滞納額が大きいと差し押さえのリスクが出るためです。隠さずに伝えておくほうが、後から発覚して審査が振り出しに戻るより早く済みます。
審査が止まりやすい工程
申込みから入金まではいくつかの工程に分かれていて、止まる場所はおおむね決まっています。
| 工程 | 止まる原因 |
|---|---|
| 申込み | 希望額や入金希望日が書かれていない |
| 仮審査 | 売掛先の情報が少なく、問い合わせが発生する |
| 書類提出 | 請求書しかなく、発注書や通帳の写しを後から探す |
| 本審査 | 提出書類の金額や日付が一致しない |
| 契約 | 代表者の本人確認や印鑑の手配がつかない |
| 入金 | 金融機関の営業時間を過ぎる |
最後の入金の工程だけは、どんなに準備しても自社では動かせません。審査が通ったあとに着金予定の日時を確認しておかないと、翌日の支払いに間に合わないことがあります。
審査を早く終わらせる準備
会社選びより先に、手元で済むことがあります。
| やること | 理由 |
|---|---|
| 請求書と発注書をセットで用意する | 取引の実在を一度で示せるため |
| 通帳の写しを数か月分揃える | 同じ売掛先からの入金履歴が判断材料になるため |
| 希望額と入金希望日を最初に伝える | 間に合わない場合に早めに別案を探せるため |
| 基本契約の債権譲渡禁止特約を確認する | 契約直前で問題になることがあるため |
| 他社に同じ請求書を出していないか確認する | 二重譲渡になると審査以前の問題になるため |
基本契約に債権譲渡を禁止する条項が入っている場合でも、2020年4月施行の改正民法により譲渡そのものは有効とされています。ただし契約上の義務違反として取引先との関係に影響する可能性は残ります。詳しくは債権譲渡の対抗要件を確認してください。
2社間と3社間でかかる時間が違います

3社間は売掛先の承諾を得る工程が入るため、自社の準備が揃っていても相手側の返事待ちになります。手数料は2社間で8〜18%、3社間で1〜9%が目安で、コストと時間はトレードオフの関係になります。
急いでいるなら2社間、余裕があるなら3社間という分け方になります。オンライン完結型はほぼ2社間で、来店や郵送の往復がない分だけ工程が短くなります。
会社を選ぶときの確認点
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| オンラインで完結するか | 来店や郵送の工程が丸ごと消えるため |
| 必要書類が事前に示されているか | 後出しで求められると往復が増えるため |
| 仮審査の回答までの目安 | 間に合わない場合に早めに別案を探せるため |
| 受付時間と振込の締切 | 入金が翌営業日になるかが決まるため |
| 金額の上限と下限 | 少額だと取り扱い外になる場合があるため |
金額が小さい場合は少額でも即日で資金調達、個人事業主の場合は個人事業主のファクタリングをあわせて確認してください。複数社を並行して進める手順は相見積もりの取り方にまとめています。
よくある質問
審査が早い会社はどこですか
特定の1社が常に最速というものではなく、上に挙げた4つの条件を満たしているかで見ます。オンライン完結・書類の事前明示・2社間対応・締切の明示が揃っていれば、当日中に回る可能性が高くなります。同じ会社でも、書類が揃っているかどうかで結果は変わります。
審査に落ちるのはどんなときですか
売掛先の信用に不安がある場合、取引の実在を示す資料が揃わない場合、既に他社へ譲渡済みの債権である場合が中心です。自社の赤字そのものが直接の理由になることは多くありません。
他社を利用中でも申し込めますか
別の請求書であれば可能です。同じ請求書を重めて出すと二重譲渡になります。線引きと乗り換えの手順は他社利用中の乗り換え・併用にまとめています。
仮審査だけ受けてやめてもよいですか
問題ありません。提示された条件を見て判断するための工程です。複数社に同時に仮審査を依頼して、条件を並べて比べる進め方もできます。
取引先に確認の連絡がいくことはありますか
2社間であれば売掛先への通知は行われません。ただし債権譲渡登記を求められる場合があり、登記は誰でも閲覧できます。登記の要否は契約前に確認してください。
創業間もないと審査は難しいですか
営業年数を要件にしている会社もありますが、請求書と取引実績を示せれば相談できる場合があります。通帳の写しで同じ売掛先からの入金が繰り返されていることを示せると、判断材料になります。
審査が早い会社は手数料が高いですか
速さと手数料が常に連動するわけではありませんが、2社間は3社間より高くなります。内訳の見方はファクタリングの手数料にまとめています。





